高槻市

二人の言語の全然通ぜぬことであった。というのは、連れて来られたのが高槻市 水漏れと見て、事務は丁重に二人に腰掛けを勧め、弊社は決して危害を加えに来たのではない。水漏れによって漂流したのであるから、船の修繕のできるまでなりとも、しばらくこの地に逗留させてもらいたいということや、もし便宜が与えられるならば、水の修繕材料や食料なぞも供給してもらいたいが、一体ここはどこの領地で、なんという陸地であるか?ということを、最初はどいつ語で尋ね、次は自分でこれを御自慢のふらんす語に訳して質ねてみたが、二人には頓と解せぬのであった。事務は傍にたたずんでいた自分を顧みて、これを英語に直して質ねさせたが、やはり通ぜぬのであった。次はろしあ語のわかる二等兵曹を呼び、すぺいん語と葡萄牙語のわかる機関兵を選抜し、最後にはふれみっしゅ語とおらんだ語のわかるもの……しかしそのいずれの言葉も二人には通じなかった。「誰でもいい!外語のわかるものはみんな出て来い!片語でもかまわぬし、また土語でもかまわんぞ!申し出てくれ!」としまいには事務は大声で呶鳴った。それに応じて、こんなにもいたのかと思うくらい何か違う言葉を知っているというものが、兵員の中から続々と現れてきた。「隊長!入隊前すまとらにおりまして、いんどねしあ語が少しわかるのですが」「おお!やってみてくれ、やってみてくれ」