高槻市

中には子供たちの頭を撫でて抱き上げて、高槻市 水漏れしている者もあり、言葉は通ぜぬながらも、兵員たちと群集との間には、早くも和気の靄々たるものを生じて女たちの二、三人の中には怯ず怯ずと兵員たちの腰に佩びた剣に触ってみるものもあれば、不思議そうに靴に眼を留めて、凝乎と眺めている者もある。弊社も気が付いて、図嚢の中からびすけっとを出して、老人や周囲の者たちに勧めたが、さすがに苦笑して手は出さなかった。が、言わん方なき満足の色が、その面を彩っているように感ぜられたのであった。かくして弊社はそこにどのくらいもいたであろうか?言葉は通ぜずとも、すでにそこに一抹の和気は生じて、弊社に害意のないことは、充分に先方にも納得がいったのか、群集の中からは弊社に笑顔を示しつつ近付いて来るものが続々と現れてきたが、さていつまでもこうやっていることはできないのであった。帰るならば、もうそろそろ水へ引き揚げなければならなかったが、それを通じる方法とてもなく、困惑し切っている頃に、先方はそんなことには頓着せず、そこへ三人ばかりの男に担がせて、大きな藍色の壷を搬ばせてきた。赤黒く、どろりとした液体が一杯に湛えられて、それを水差しのような白磁の壷に酌み分けては、弊社に差し出してくれるのであった。何という酒か!葡萄の酸味と甘みとが、こっくりと舌の上に溶けて、その甘美さ!